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名古屋支店交通事故

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脾臓摘出による後遺障害には,逸失利益が認められない?

2014-12-17

名古屋市中川区で発生した交通事故

名古屋市在住のQさんは,名古屋市中川区で発生した交通事故によって,内臓破裂の傷害を負い,損傷のあった脾臓を摘出しました。

Qさんは,後遺障害認定手続を行ったところ,自賠責保険は,「胸腹部臓器の機能に障害を残すもの」として,13級11号の後遺障害を認定しました。

しかしながら,保険会社は,Qさんに対して,Qさんの後遺障害は労働能力喪失に影響がないので,逸失利益を認めることはできない旨回答しました。

Qさんは,保険会社の説明に納得できなかったため,弁護士事務所の無料相談に行きました。

 

脾臓摘出とは?

脾臓摘出は,平成18年3月31日までに発生した交通事故については,自賠責保険上8級11号の後遺障害に,平成18年4月1日以降に発生した交通事故については,自賠責保険上13級11号の後遺障害に該当します。

しかしながら,脾臓を摘出したことで,実際に労働能力が喪失したかという点には,問題があります。

これは,脾臓の作用が,医学的に未解明であることが原因です。

脾臓は,幼児の造血作用を担っていることは判明しています

しかしながら,成人の造血作用は骨髄が担っていることから,成人の脾臓がいかなる機能を有しているのかが,医学的に解明されていません。

脾臓の機能が明らかでないことから,脾臓を摘出したことで,どの程度労働能力が喪失したのかということも,不明ということになります。

したがって,保険会社による,脾臓を摘出による労働能力喪失の程度が不明であることを根拠に,後遺障害逸失利益を認めない旨の主張は,全く理由がないものではありません。

 

脾臓摘出の場合でも,逸失利益が認められる可能性があります。

裁判例の中には,脾臓摘出による労働能力の喪失が明らかではないとして,後遺障害逸失利益を認めなかったものもあります。

しかしながら,臓器を摘出したわけですから,このことが一切就労に関係がないと言い切ることはできません。

また,脾臓摘出により,易疲労性が認められるという側面もあります。

このような理由から,中間的な判断として,脾臓摘出の場合には労働能力を30%喪失したとして,後遺障害逸失利益を認めた裁判例もあります。

Qさんの場合でも,確かに脾臓摘出の効果について医学的解明は不十分ではあるものの,労働能力が30%程度喪失したとして,後遺障害逸失利益を請求することも可能だと思われます。

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